写真初心者の方にとって最初のカメラ選びって難しいですよね。インターネットでレビューなんかを見ても、結局そのカメラが自分に合っているかが分からないって方、多いと思います。今回は写真初心者のためのカメラ選びのプロセスについて、私の持論ではありますがシェアしたいと思います。
写真初心者のためのカメラ選び
写真初心者の方が自分自身に合ったカメラを選ぶためには、まず自分自身が何を撮りたいかを明確にし、それをカメラのスペックに落とし込むことが必要です。そして、そのスペックを満たすカメラの中から、予算とも相談しながら、長きに渡って愛用できそうなカメラを選ぶことが重要です。このプロセスを怠ると、スマホで撮ればいいや!という機会が多くなり、カメラを外に持ち出すことが無くなっていくのがオチです。以下で、これらのプロセスについて、もう少し詳しく説明していきます。
自分自身が何を撮りたいかを明確にする
まずは、自分自身が何を撮りたいかを明確にし、それをカメラのスペックに落とし込んでいきます。スペックなんて高ければいいでしょ、と思う方もいるかもしれませんが、カメラにおいては、スペックが高くなればなるほど、カメラ自体は大きく重く、値段は高くなる傾向にあります。したがって、程よいスペックのカメラを選ぶことが重要なのです。
ここで何を撮りたいかを明確にするためにいくつかの質問を用意しました。それぞれについてYES/NOで考えてみてください。
- スマホで撮影できる写真に対し、もっとこんな写真が撮りたい!という何かしら願望がある
- いろいろな画角の写真を撮ってみたい
- 画質(色の階調や立体感)にはこだわりたい
- 暗いところでも低ノイズの写真を撮りたい(星空、夜景等)
- 時には背景が綺麗にボケた写真を撮りたい
- 素早く動くものを撮りたい(戦闘機、鳥、子供の運動会等)
- 動画も綺麗に撮りたい(4Kで撮影して色も編集時に調整したい)
- 光学ファインダーへ強い憧れがある
この辺が明確になれば、おのずとカメラに求めるスペックは決まってくるはずです。
1.ほどんどの方がスマホを使用しているかと思いますが、スマホで撮れる写真にすでに満足しているけど、なんとなくカメラが欲しい、という方はカメラを購入することはおすすめしません。何らかのモチベーションがないと絶対に持ち出さなくなるからです。逆に言えば、昨今のスマホのカメラ性能はそれだけ素晴らしいということです。
2.この質問では、レンズ交換式 or レンズ固定式を決定していきます。広角の風景撮影から、被写体をクローズアップした写真まで撮ってみたいという方はレンズ交換式のカメラをおすすめします。いわゆるミラーレス一眼や一眼レフと呼ばれる類のもので、レンズを撮影シーンによって交換することが出来ます。その一方で、スナップ写真がメインで画角は固定で良いけれども、スマホより高画質で撮りたい!といった方には、レンズ固定式の高級コンデジと呼ばれる類のものをお勧めいたします。
3~5.これらの質問では、センサーサイズを決定していきます。センサーサイズは様々あり、大きい順に、中判>フルサイズ>APC-C>マイクロフォーサーズ>1インチと続いていきます。3つの質問のうちYESが多いほどセンサーサイズを大きくすることをおすすめします。ただし、センサーサイズの大きなカメラを選ぶことの背反として、大きく重く、値段も高くなる傾向にありますので、その点は注意が必要です。
6.この質問ではオートフォーカス性能を決定していきます。この質問にYESとした方は、なるべく新しいモデルを購入することをお勧めします。カメラの画質については、センサーサイズによるものが大きく、モデルの新旧で格段に変わるといったことは少ないですが、オートフォーカス性能については、各社アルゴリズムの最適化を図り、日々進化し続けているためです。オートフォーカスするまでの時間が短くなるのはもちろん、正確さや暗所での性能も違ってきます。この辺はレンズとの組み合わせでも変わってきますが、YouTubeにレビュ動画が多数上がっていますので、気になるカメラとレンズの組み合わせで調べてみるとよいでしょう。
7.多くのカメラは動画撮影機能も備わっていますが、その性能はまちまちです。もし、4K解像度で撮影したい、自分好みの色に動画編集したい、音質にもこだわりたい等があれば、これらのスペックを満足する動画性能の高いカメラを選ぶ必要があります。
8.もし、光学ファインダーへの強い憧れやこだわりがないのであれば、圧倒的にミラーレス一眼をおすすめします。電子ビューファインダーには任意の情報が表示できますし、マニュアルフォーカス時のピーキング(ピントが合っている箇所を教えてくれる)が秀逸で、一度体験すると、従来の一眼レフには戻れません。唯一の欠点だった、電子ビューファインダーのタイムラグも最近では、ほとんど問題にならなくなり、プロユースのフラッグシップ機もミラーレス一眼に置き換わりつつあります。
この他にも、いろいろと細かい項目はあると思いますが、何を撮りたいかを明確にし、それをスペックに落とし込むという手順は同じです。この作業をすることにより、自分自身が必要としているカメラが見えてきます。
メーカーごとの違いについて
各メーカーから同じようなスペックのカメラが発売されているけど、どう選べばいいの?といった疑問があると思うので、メーカーによる違いについて触れておきます。主な違いは以下の通り。
- ユーザーインターフェース
- ピクチャープロファイルを適用したときの色味
- 値段
- デザイン
- レンズラインナップ
1.ユーザーインターフェースが使いやすいかどうかは馬鹿にできないポイントです。シャッターチャンスを逃さないためにも、設定したい項目に素早くたどり着けるのが大事です。個人的なおすすめはパナソニックのカメラ。
2.ピクチャープロファイル(各メーカーごとのフィルタ)を適用して撮影する場合においては、顕著にメーカーごとの色の違いが出ます。こればっかりは好みなので、インターネットやSNS上にある作例を見て、気に入ったメーカーのカメラを選ぶとよいでしょう。ただし、RAWファイルで撮影し、Photoshop Lightroom等で編集するのが前提の方にとっては、メーカーによる違いはそれほど大きくありません。
3.値段もメーカーによって違います。レンズ交換式カメラの場合は、レンズ込みで計算することをお忘れなく。
4.いつでも、どこにでも持ち出しくなるデザインであるということは非常に重要です。自分が長きにわたり愛用できるデザインのカメラを選びましょう。
5.これも結構大きなポイント。カメラがよくてもレンズの品揃えがイマイチだと残念ですよね。例えばフルサイズミラーレス一眼に限って言えば、古株であるソニーは、純正レンズのラインナップが充実しているのはもちろん、シグマやタムロンなどのサードパーティ製レンズも多く出ています。また、ニコンやキャノンの機種は従来の一眼レフ用レンズを専用アダプタを介して使用することもできます。このように、レンズのラインナップが多いと選択肢が広がりますし、価格も落ち着いてくるのもうれしいポイントです。
おわりに
ここまで整理できれば、後は店に足を運ぶなり、インターネットで検索するなりして、条件に合致するカメラを探すだけです。機会があれば別の記事にスペック別のおすすめカメラをまとめようと思いますので、またご覧いただければ幸いです。
今回は写真初心者のためのカメラ選びのプロセスについて紹介しました。皆さんのカメラ選びの一助になれば幸いです。ぜひ参考にしてみてください。
この他にも、写真や旅行に関する記事を書いています。トップページにおすすめの記事をリスト化してますのでよろしければ是非覗いてみてください。
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