今回はカメラ用のSDカードの選び方をシェアしたいと思います。SDカードを正しく選定しないとカメラの性能を十分に発揮できなかったり、データを欠損したりしてしまいます。ぜひご一読ください。
Amazonや価格comで調べてみると様々なSDカードが販売されています。値段もピンキリで何が何だかよくわからんという方、多いと思います。まずはSDカードの種類について、見ていきましょう。
分かりやすいところから行くと、通常のSDカードとMicro SDカードというものがあります。Micro SDカードはスマートフォンやGoPro、ドローンなどで採用されているので、馴染みのある方も多いと思います。アダプターを介して使用することで、通常のSDカードとしても使用できます。
その他、以下で説明する詳細なスペックに関することは、通常のSDカードとMicro SDカードも共通ですので、サイズと対応機器の違いと捉えてOKです。
SDカードの表面には様々な文字がプリントされています。実はこれらが、SDカードのスペックを表しています。
まずは緑で示した容量です。これは言うまでもないですね。
黄色は転送速度。ただし、これは読み出し速度を指すので、このスピードで書き込めるわけではないので注意が必要です。
赤は機器の互換性です。容量によって分かれており(SDHC:4~32GB、SDXC:64GB~)、旧型のカメラはSDXCに非対応だったりするので注意が必要です。
水色がスピードクラスと呼ばれる、最低保証されている書き込み速度になります。カメラ用のSDカードとしてはここが一番重視するべきポイントです。SDカードの書き込み速度は時代と供に高速化しており、それに合わせてスピードクラスも更新されています。現在市販されているSDカードには、左上の”V60”のようにビデオスピードクラスと呼ばれる規格の値が記載されています。これは、最低書き込み速度60メガバイト毎秒以上を意味します。その他、2つのマークについては、旧規格でそれぞれ30メガバイト毎秒以上(右上)、10メガバイト毎秒以上(右下)を意味します。
オレンジはUHS規格を示します。UHS規格には、UHS-Ⅰ及びUHS-Ⅱがあり、端子部を見ると以下のような違いがあります。(左:UHS-Ⅱ、右:UHS-Ⅰ)
UHS-Ⅱの方が新しく、よりハイスペックですが、UHS-Ⅰのみに対応した機器では使用することができないので注意が必要です。(UHS-Ⅱ対応の機器でUHS-ⅠのSDカードは使用可能。)
さてSDカードのスペックについて一通り分かったところで、自分に合ったSDカードは何なのか?その選び方について紹介します。スピードクラスから見ていきましょう。
まずは動画を撮影したい方へ。ご自身のカメラの動画撮影時のビットレート(1秒あたりのデータ量)を調べてください。これは、カメラのメニュー内に記載されていることもありますし、メーカーのホームページや説明書には必ず記載されています。
例えば、100Mb/s(または100Mbps)と記載されていたとしてら、100メガビット毎秒を差します。少しややこしいですが、前述したビデオスピードクラスの単位はメガバイト(大文字のBはバイト、小文字のbはビット)です。1バイトは8ビットなので、ビデオスピードクラスが”V60”のSDカードの場合、最低書き込み速度は60×8=480メガビット毎秒となり、SDカードの能力が動画のビットレートの100メガビット毎秒を上回っているので問題なしということになります。
次に連写をされる方へ。これは場合によっては動画撮影よりも条件が厳しくなります。これに関しても、写真1枚当たりのデータ量及び、秒間何コマ連写できるかを調べてください。そして、それらを掛け合わせたものが必要な書き込み速度です。例えば、1枚当たり25MBのRAWファイルを秒間10コマ連写できるカメラがあったとすると、永遠に連写をし続けるためには、理論上、250MB/sの書き込み速度が必要です。これ以下になるとカメラのバッファーにどんどんデータが蓄積し、最終的にはシャッターが切れなくなってしまいます。SDカードのスペックを上げることで、無限の連写、もしくはシャッターが切れなくなるまでの枚数を増やすことができるわけです。各SDカードの書き込み速度の実力値については、メーカーのホームページやパッケージで確認することができます。
以上のように、ある環境下においてはSDカードのスペックは非常に重要であることが分かりました。一方、ここまでのスペックを求めない方も多いと思います。そんな方は、ビデオスピードクラス”V10”のSDカードでも全く問題ありません。
必要な容量に関しても、自分自身で計算してみましょう。先ほど同様、写真1枚当たり、または動画1秒当たりのデータ量とそれをどれだけ連続して撮りたいかを想像し、必要な容量を割り出しましょう。例えば、25MBのRAWファイルの写真を1000枚撮りたいとすると、25MB×1000枚=25000MB=25GB必要となります。一番近いところで、32GBがちょうどいい容量となります。
最後にUHS-ⅡかUHS-Ⅰかについてですが、もしカメラがUHS-Ⅱに対応しているのであれば、UHS-Ⅱを選ぶことをおすすめします。というのも、書き込み速度はもちろん、読み出し速度も段違いに早いので、撮影後にPCにデータを移行する際にストレスが少ないです。値段も、リリース当初に比べ、大分落ち着いてきたのでおすすめです。
SDカードは大事なデータを一時的に保管しておくための大切な機器です。ちゃんとしたメーカーのものを買いましょう。おすすめのメーカーは、Sandisk、Transcend、Lexerあたりです。
また、購入先は、コスパや利便性、返品対応の良さからAmazonでの購入をおすすめしていますが、必ず、販売元がAmazonまたは大手ショップのものを選ぶようにしてください。残念ながら、偽物のSDカードが世に出回っているのが現状です。そういったものを掴まされないためにもお気を付けください。心配な方は以下のベンチマークで速度を測定することで本物かどうかを調べることもできます。
以下、おすすめのSDカードのリンクを貼っておきます。
とにかくコスパを求めるなら、間違いなくこのシリーズ。
安定のSandisk。GoProでも使えるMicro SDはこれがおすすめ。ビデオスピードクラスV30なので大体のカメラには対応しています。
高ビットレートで上質な動画を撮りたい方はこちらのUHS-Ⅱがおすすめ。
※カメラ側もUHS-Ⅱに対応している必要あり。
また、PCに読み込む際にも、UHS-Ⅱ対応のSDカードリーダーが必要です。PCが対応していない場合には合わせて購入下さい。
”写真と動画を楽しむためのロードマップ”をトップページにまとめていこうと思います。初心者の方でも、全体を理解しやすいよう、体系的な説明を心がけています。ぜひご覧ください。
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